【神田四葉胡瓜】昔ながらの美味しいキュウリ
いよいよ夏野菜に挑戦!
新たにお借りした畑の整備も完了し、いよいよ夏野菜への初挑戦!
スイカ・トマト・ナス・オクラ・キュウリ、どの野菜も野口のタネから取り寄せた固定種の種から育てます。
どの品種を選ぶか悩みますが、実際に作ってみなけりゃわかりませんので直感にまかせます。
「キュウリの中で最もおいしい」という言葉につられた単純な僕。
「神田四葉(スーヨー)」という品種を選んで4月中旬に種蒔きしました。
育苗用の土に悩んでいたので、色々と実験をしてみます。
ちなみに籾殻を混ぜたポットは、ハウスの中でウロチョロしていたネズッチたちが盛大に耕してくれたおかげで全滅しました。
掘ってきた山土と山砂。調達するのも篩(ふるい)にかけるのも砂のほうが断然ラク!
でも育苗してみるとその差は歴然でした。やはり含まれる養分の量が違うんでしょうね。
畝の準備と定植
キュウリネットなるものを張ってみました。
もちろん畝をまたいだ「合掌形」にした方が良いのですが、まあ、とにかく一度はやってみようと、一列に広げてみました。
支柱はその辺から適当に切ってきた竹。ところどころ打ち込んだ杭で補強してみました…が。
案の定、まだ何もぶら下がってないのにユ~ラユラ~。
とりあえず放置してみます。
種蒔きから約一ヵ月。なんとか形になった41株を畑に定植します。
「まあ、元気な根っこ!」と言いたいとこですが、キュウリにしてみたら多分必死。
そりゃそうです。肥料あげてませんから。
「養分はどこじゃーっ!」と必死になって自力で探し回ってこうなります。
自然栽培の作物は、強く深く根を張ると言われる理由です。
さあ、今度は畑の中で探しておいで。
垂直仕立て栽培
ユ~ラユラ~…イ~ライラ~。キュウリネット却下&撤去!
で、どうするかというと、支柱一本で仕立てます。
決していつもの横着ではありません。…真っ直ぐしばるだけなのでラクですけど。
道法正徳(どうほうまさのり)さんの提唱する【垂直仕立て栽培】
垂直仕立て栽培とは、無肥料の畑で野菜の枝を垂直に誘引し、野菜が体内でつくり出す「植物ホルモン」の量と働きを最大限に活性化させることによって、病気や害虫に強い、しっかりとした野菜を育てる栽培法です。
一般的には必須作業となる「摘芯」「脇芽かき」なども一切せずに、とにかく全て支柱にしばっていきます。
ね、ちゃんと根拠があるんです。…ラクですけど。
6月中旬、定植から約一ヵ月もすると花が咲き始め、実が着き始めました。
支柱の上まで伸びる頃には下の葉が枯れてきますので、ズルズルと引きずり下ろします。
7月に入ると毎日のように収穫。もの凄い勢いです。
ただ、8月に他の野菜と一緒に販売を予定していた為に、キュウリだけ勇み足状態。
おかげで沢山の方に試食をして頂けました。
「イボイボのキュウリ懐かしい!」
「昔ながらのキュウリだね!」
…いや、イボイボ=昔ながらではないと思いますが、確かに表面ツルツルのキュウリしか見かけませんね。
そして「美味しい!」「瑞々しい!」この言葉は100%!
イボイボだろうがクネクネだろうが、確かに本当に美味しい!
「キュウリの中で最もおいしい」という謳い文句はダテじゃありませんでした。
水不足と病気、そしてお邪魔ムシ先生
白い粉のようなカビが生える病気で、湿度が低く乾燥気味のときに発生しやすいそうです。
うどん粉を振りかけたような見た目から「うどんこ病」と呼ぶそうですが、そもそもうどん粉を見たことがない僕は、この葉っぱを見ながら「なるほど、うどん粉ってこんなんなんだ!」とお勉強。
特段対処に慌てるものでもなく観察していたら、これ以上広がりもせずに、この葉っぱだけ枯れました。
ところで、2018年の夏は雨が全く降らない日が続きました。
記録を見ると、7月7日にまとまった雨が降った後一ヵ月以上、8月16日の大雨までの間に、少し降った日が3日間あっただけ。カラッカラです。
キュウリは水分を必要とする作物。応急的に何度か水やりを行いましたが、8月になると急激に弱ってきました。
キュウリの害虫として有名なウリハムシ。そしてカメムシ。
この画像だけ見ると「無農薬だとこうなるに決まっとるわい!」という話になるんでしょうが、よくよく観察していると意外な発見が。
実は7月中の株が元気なうちは全く虫の被害なんてなかったのですが、株が弱り始めてから急に虫がき始めたのです。
そうなんです。虫が株を弱らせたのではなく、弱った株に虫がきたんです。
なるほどなぁと感心しながら、種採り用の母本を残し忘れていたことに気付いて、かろうじて完熟までたどり着けそうな実を探しましたがアフターカーニバル(後の祭り)
虫さんに喜んで食べられてしまいましたとさ。