お米づくりにチャレンジ!【苗編】
ところで苗はどうするの?
そうなんです。羽咋市で取り組んでいる「自然栽培米」は、然るべきルールや品種も決まってます。何でも言いわけありませんからね。ちなみに品種はコシヒカリ。
僕はそんなこと知らないまま羽咋市へ乗り込んでしまったのです。
日本で唯一、固定種の種を専門で扱っている埼玉県の野口種苗研究所。
東京にいる間に何度かお邪魔して野菜の種を購入したりしていたので、ついでというわけではないのですが「ひとめぼれ」の種籾3㎏を購入。なぜ「ひとめぼれ」かというと、その時それしかなかったからです。
せっかく買ったので、ネットや本で勉強しながら見よう見まねでチャレンジ。
まずは100均で買ってきた台所用の水切りネット。一枚の育苗箱に一合くらいが目安とのことなので、小分けして水浸。ホントはこの前に「塩水選(えんすいせん)」で良籾を選抜しなければならないようです。雑です。
積算で100℃になるまで、毎日水を替えてあげながら数日待ちます。
次なる手順は「催芽」。30℃の水に12~20時間浸けておくと、ちょっと芽が出るのです。
具体的にどうすんだ!って、こうやりました。「いい湯だな~♪」
待ってる間に苗箱の準備をします。そう言えば育苗用の土ってどうするんでしょう。
家の前の道路を掃除した時にかき集めた、山から流れ出てた土を使ってみました。腐葉土ですね。
20枚の苗箱が用意できました。1反≒10aでこれくらいと聞いてたのですが、あくまで田植え機を使った時の話。僕は手植えだったうえに広さも6aしかなかったので、かなり余りました。
ちょこっと芽が出てるのがわかります。この、芽が出そうになってちょっとプックリとなった状態を「ハト胸」と呼ぶそうです。これで播種準備完了!
播種(はしゅ)=種蒔き
種籾が余ってもったいなかったので、奥の箱はちょっと多め。
これで結局使った種籾は2.5㎏。余った籾は畑の隅にパラパラ。しばらくして見に行くと、キジの家族が食事してました。
さて、この後本当はビニールハウスやビニールトンネルで保温体制に入らなければならないのですが、そんな場所がない!仕方ないので、一部屋使ってビニールシートを敷いてそこへ移動。まさにハウス!
保温はファンヒーター使用。なんてVIPな種達なんだ!
最初の根が張り、少し芽が伸びて揃うまで、数日間は新聞紙を被せて日光を遮断します。
水分・養分を求めて小さな根を張り、芽がある程度揃いました。新聞紙を外します。
播種から10日。小さな芽で光を受けながら少しずつ成長。
一本だけ抜いてみました。もう、こんなに根が伸びてたんですね!
しかしここから、ある程度伸びたのですがそこで伸び悩み。とても田植えできる程の大きさではありません。
ご近所の方が、ご自分の田植えが終わりビニールハウスが空いたとのことで片隅を貸して頂けることに!大感謝!
お引越しです。
ビニールハウスで約20日間の温度管理と水管理。まだまだ心細い大きさの苗ですが、なんとか田植えが出来そうです。ついに田んぼにお引越し!
ここまで約50日かかりました。「半分は苗で決まる」と良く言われますが、確かに温度管理、水管理、光管理と、幾重にも手をかけてあげる必要があるんですね。
さあ、いよいよこれからが本番です!
田植え
田んぼになじんでくれるように水に浸けておきます。
手植えは時間がかかります。早速生えてきた草を手で取りながらなのでなおさらです。もちろん除草剤も使いません。この田んぼで8日かかりました。
1枚目の田んぼ、田植え完了。曲がった足跡もくっきり。
1本の苗から12本の稲に分けつするとのことで、ちょっとだけ実験で一本植えしてみました。大量に苗が余るペースだったので、ほんとにちょっとだけ。
足も腰もパンパンなので、ちょっと1日だけお休み入れて、さあ2枚目の田んぼ!
数日置いておいたら、苗がこんなに立派になってました。
移動しようと箱を持ち上げたら、根っこが伸びて地面に張り付いてました。「ごめんなさい」と謝りながらベリベリベリ…。生きているんですねぇ。
こちらも8日かかって田植え完了!覚悟はしてましたが、ホント疲れた~。田植え機は偉大ですね。
結局20枚あった苗箱のうち、使ったのは12枚。
さて、しっかり育ってくれるでしょうか。ワクワク。