大草原の小さな(ビニールの)家
念願のビニールハウス!
大草原は言い過ぎました。ごめんなさい。
畑の片隅に、念願のビニールハウスが建ちました!
育苗ハウス&倉庫&事務所&風雨避難所。僕にとっては夢のお城。
もちろんお金はかかりましたが、農業用ビニールハウスとしては最小規模のランク。
それでも僕の中でのイメージは何十倍も膨らみました。
間口2.5間×奥行き5間…って言われてもねぇ。あ、一応反対側にも扉付いてます。
1間(けん)≒1.8mなので、幅4.5m×奥行9mくらいって方がイメージつきますね。
一口にビニールハウスと言っても、大きさ、材質、機能、工法等様々。
自分が何を必要としているのかを明確にしておく必要性を強く感じました。
僕も最初は何もわからないので、ただ漠然と「ビニールハウス欲しいっす!」という感じ。
そりゃあ色々と便利な装備はあるでしょうけど、本当に必要かどうかは自分で判断すべきなんですよね。
当然ですけど。
換気は単純にビニールをめくり上げます。両端が固定されているのでこんな感じになります。
茎を支柱に誘引する為のクリップなのですが、いい感じでパイプを挟んでくれました。
つまみ部分にビニールが乗っかると重みで固定されます。ビニール下げる時はつまみを反対側にクルッと回すだけ。
雪にもマケズ
小さなハウスですが、初めて迎える北陸の冬。雪対策で柱を立ててみることにしました。
なんとなく垂直とって台座をセットしてるところです。
単管パイプをジャッキに突っ込んで、垂直基準点に適当に固定したゴム板に押し付けてみました。
完成!…と言いたいところですが、怖いのは雪よりも風でした。
上下左右にボッコンボッコン揺れる為、あっという間に上がズレてしまいます。
結局、下に使ったジャッキを追加で購入し、上のゴム板に固定!これで一件落着。
見事、2月の大雪にも耐えてくれました!
風にもマケズ
か~ぜ~!地形的にもとにかく風が強いのです。
ビニール固定用のパッカー(緑色のやつ)が殆ど見当たりません。
外圧には強いのですが、内圧がかかると「パッコーン!」とぶっ飛んでしまいます。
一つ外れることによって、頑張って耐えていた隣のパッカーも「無~理~!」。
毎回風の強かった翌日は、あちこちにぶっ飛んだパッカー探しから…。
そしてパッカーがはずれたビニールは、風にあおられなすがまま…。
見るも無残に敗れ…破れ去ってしまうのです。
丸々一枚ビニール交換となると、手間もお金も結構大変。全くもって用途が違いますがこいつでどうだ!
ハリボテの術!…しかしこれでは二の舞になってしまう。ならば!
パッカー縛りの術!
ビニールにはプチプチっと二か所小さな穴が開いてしまいますが、ビリビリと破けるよりは全然マシ。これでどうだ!
その後の強風にもパッカー外れゼロ!予想以上に効果アリ!
最初からこうしておけば良かった…。
築数か月の奮闘。先行きが思いやられますが、今後の為には大変勉強になりました。
夏野菜の育苗を前にゴチャゴチャしておりますが、草刈りの合間に降ってきた雨にも動ずることなく、勝ち誇ったようにハウスの中でコーヒーをすするのでした。
台風21号
1993年の台風13号以来「25年ぶり非常に強い勢力での日本列島上陸」となった台風21号。
2018年9月4日12時頃徳島県南部に上陸し、各地に甚大な被害をもたらしました。
高潮による浸水や橋桁へタンカーが衝突した関西国際空港のニュースは、今後も多くの方の記憶に残ると思います。
「危険半円」と呼ばれる台風の進路右側(東側)に滅多にあたることがない日本海側ですが、今回は能登半島に沿う形で日本海に抜けて北海道まで進んだため、かなりの強風が吹き荒れました。
ここ羽咋市も、午後には風が強くなり始め18時頃に直撃。18時半頃に停電し、明けて5日の夜中1時半に停電復旧。
そして一夜が明けました。
強風対策もなんのその、見事に崩壊。
倉庫にもなっていたので色んなものが周辺に散乱。アルミテーブルは100m離れた人の畑にひっくり返ってました。
綺麗に片付けました。
経済的にも再建する余裕や予定も無く、周囲の方々からの慰めの言葉は有難かったのですが、当の本人は「そうきたか!コンニャロ!」とテンションアップ。
確かにあったらあったで便利だし、なけりゃ始まんないものもありますけど、そんなことよりも「だったらどうする?」というワクワク感の方が強いのです。この程度のことで落ち込んだりしません。
所詮元に戻っただけ。だけどそれだけじゃありません。
築一年という短い期間ではありましたが、今後本当にハウスが必要になった時の為に色々勉強できました。
感謝と共に、新たな闘いの始まりです。